水曜日, 2月 04, 2009

そこに、もういない

Ciao! Giovanniです。


去年の暮れに、今住んでいるアパートの、
二度目の契約更新をした。

旧いが、普請がしっかりしているのと、
何せ、陽当たりが良いことが気に入っていて、
出来ることなら、ここにずっと住んでいたい、
そう思いながら暮らしている。

わたし、Giovanniが、引っ越しって来て、
その数日後に、
階下の部屋に入居した人がいた。
建設現場でのおしごとなのか、
幅広のズボンが、よく干してあった。

見た目の厳つさと、裏腹に、
ゼンソク持ちか何かだったのか、
夜中に、彼の咳が聞こえることがあった。
母がゼンソクということもあって、
あのての咳は、聞いていてもこちらが苦しくなる、
そんな辛い音である反面、
何だか懐かしさもあって、
夜の寝ばなの現の中で、どことなく、
心地よい気持ちすらしながら、
彼の咳を聞いたものだ。
その彼が、ある日引っ越してしまってから、
何だか気が抜けたような、物足りない夜を
いく夜か過ごしたのだったように、記憶している。

わたし、Giovanniが、
このアパートに入居した当初から、
3部屋隣に住んでいた人が、
先週引っ越したようだ。
口をきいたこともなかったし、
たまに、通路や階段でばったり出会っても、
ニコリともしない、
都会的なおつきあいだったのだが、
彼の部屋の電灯が、我が家のそれと同様、
白い蛍光灯の色ではなくて、
温かみを帯びた、黄色というかオレンジというか、
白熱灯の色だったことがあり、
夜遅くに帰ってきたときに、
真っ暗な我が家の三つ隣の、
オレンジ色の光が反射している窓が、
お帰り、と、言ってくれているようで、
嬉しかったのだ。

昨夜も、帰宅して、
もう今はだれもいない、その部屋の、
暗い窓を見上げながら、
少し寂しいと、感じた、
わたし、Giovanniだった。

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